新生姜は夏のイメージですが、生姜の収穫の始まるこの時期にも穫れたてのみずみずしい新生姜を手に入れることができます。辛みの浅い新生姜をシロップでコトコト煮たコンフィをたっぷりとアーモンドクリームに入れた、シンプルなタルトです。
アメリカのカントリークッキーのジンジャースナップ。今回はココアの生地に生姜のコンフィーとチョコチップを入れました。表面はカリッと、中はしっとり、濃厚なチョコレートの中に生姜の風味。濃いコーヒーとよく合います。
今月のお菓子にはどちらにも手づくりの生姜のコンフィー(シロップ煮)を入れています。生姜といっても使うのは辛みの浅い新生姜です。新鮮な新生姜を繊維に沿って千切りにし、砂糖と水を合わせて煮詰めます。水分がなくなったところで火を止めると、砂糖が再結晶して生姜をコーティングするように全体にまぶさります。新生姜が手に入る時期にたくさん作り、冷凍庫で保存しています。1年以上日持ちします。この新生姜のコンフィを入れたお菓子は、冬の寒い時期の手みやげや贈り物にとても喜ばれます。
私は毎年生姜のコンフィを夏に作っていました。ずっと新生姜の旬は夏と思っていましがた、秋にも旬があると教えてくれたのは、高知で無農薬の生姜を作っているKさん。生姜は秋ごろに収穫したものを貯蔵しておき、春に植えつけます。夏の新生姜は早めに収穫されたもの。そして10月頃から収穫が始まる根生姜を採ってすぐに出荷するのが秋の新生姜だそうです。 今年はKさんより採りたての新生姜を送ってもらい、たくさんコンフィを仕込みました。無農薬の新生姜は力強い歯触りと味わい。Kさんから夏の雑草抜きの大変さを聞いていたので、大切に大切に作りました。