un pur..(cooking+cake-ing)

manthly class

Manthly Class | DECEMBER 2015

Photo

Gâteau au citron | ガトーシトロン

お菓子教室も19年目になりました。お知らせでもお伝えしていますが、20年目を迎える今年の12月でこのマンスリーレッスンを一旦終了にすることになりました。そこで今年のお菓子教室は、新しいお菓子に加えて今までレッスンでお伝えしてきたお菓子の中から、私がずっと作り続けているお気に入りのレシピを季節ごとに再びお伝えしたいと思っています。
第一弾はレモンをたっぷりと使った<ガトーシトロン>。旬を迎えたフレッシュなレモンが手に入ると必ず作りたくなるお菓子の一つです。 ガトーシトロンは<ウィークエンドシトロン>とも呼ばれるフランスのお菓子。週末に家庭でよく作られたことから、「ボン ウィークエンド!(良い週末を)」という挨拶よりつけた名前だとか。まだ寒い冬のキッチンに広がる爽やかなレモン香りにかすかに春の匂いを感じて、「良い週末を!」と誰かに贈りたくなるお菓子です。

Photo

レモンケーキを薄い砂糖のベール「グラスアロ」で仕上げたガトーシトロン。パウンドケーキのようにバターベースの生地のものもありますが、私は軽い食感のジェノワーズ生地がお気に入りです。卵と砂糖を湯煎に当てながらたっぷりと泡を抱き込むように泡立てて作るレモンケーキはキメ細かくなめらか。焼き上がったらすぐに型から取り出し、熱々のアプリコットジャムを塗ります。ジャムが乾いたら薄く溶いたアイシングを塗り重ね、高温のオーブンで2分。白かったお砂糖がガラスのように薄いベールに。レモンケーキそのままでも十分ですが、仕上げのグラスアロがふんわりとなめらかな生地に馴染み、レモンの酸味と香りを引き立てます。

Photo

Pudding au pain | パンプディング

パンが余ったときや、サンドウィッチで切り落としたパンの耳で作れる手軽な家庭のおやつ「パンプディング」。庶民的なおやつもクロワッサンで作ると贅沢なデザートに変身します。クロワッサンは食パンやバケットよりバターをたっぷり使っているので、濃厚なプリンに。さらにおすすめなのはミニクロワッサン。焼き目が多いので、プリン液に浸った部分もビチャっとならず、プリン液から出ている部分はカリッと香ばしく仕上がります。ポイントはパンをプリン液に浸す時間。容器にパンを並べ、プリン液を流して30分ほど浸しておくと、液がしっかりとパンにしみ込み焼いた時に馴染みます。果物を合わせ、季節ごとに楽しめる手軽なデザートです。

Photo

レモンが黄色く色づきはじめる1月。瀬戸内の小さな島から届いたレモンは若々しく、その一つを手に取り皮をさっとすりおろすと、爽やかな香りが部屋を包みます。小さな頃からレモンのお菓子は大好きだったけど、この寒い時期にレモンが旬を迎えることや、3月頃まで続く旬の時期によってレモンの味や香りが変わっていくことを知ったのはかなり大人になってから。昔は輸入のレモンばかりだったけど、近年は国産のレモンがたくさん育てられるようになったからかもしれない。。。
ネーブルオレンジも同じ時期に収穫を迎えます。来月のベーシックレッスンや、年末に作るシュトーレン用にたっぷりオレンジピールを仕込みました。育てている場所や人と出会うと、その実りが愛おしく、すべてを大切に使いたいと思います。お菓子にして贈る気持ちもひとしおです。

PAGETOP